デジタルタコグラフを取り付ける方法とは?自分での取り付けは難しい?
デジタルタコグラフは、運送業界において運転者の勤務時間管理、走行距離の記録、速度の監視、安全運行を支援する重要な役割を果たしています。本記事では、デジタルタコグラフの取り付け方法について解説し、自分での取り付けが現実的かどうか紹介します。また、取り付けに関する注意点、必要な道具や付属品についても解説します。
デジタコは法律で装着が義務化されている
デジタルタコグラフは、貨物自動車運送事業法にもとづき、特定の車両に対して装着が義務付けられています。具体的には、車両総重量が7トン以上、または最大積載量が4トン以上のトラックが対象です。バスやタクシーも装着義務の範囲内に含まれています。
デジタルタコグラフの義務化は、運送業界における安全意識の向上と事故防止を目的としています。過去に発生した重大なトラック事故が措置の背景にあり、日々の運行日報に加えて、特定車両ではデジタルタコグラフを用いた記録保持が必要です。
デジタルタコグラフが故障している、またはSDカードが挿入されていない場合は運行記録計不備の違反となり、反則金が科されることがあります。
デジタコの取り付けは専門店に依頼
デジタルタコグラフの取り付けと配線は専門的な知識と技術が必要です。デジタルタコグラフを取り付ける際には、設置説明書にしたがって正確に作業する必要があります。誤った取り付けは火災や故障の原因になり得ます。
また、車両のパイプ類、タンク、電気配線の位置を確認し、内部設備に干渉しないように注意が必要です。とくに車体に穴を開ける場合は、パイプ類やタンク、電気配線に接触しないようにし、加工部のサビ止めや防水処理を施すことが重要です。
機器内部に水や異物が入らないように注意し、運転に支障をきたす場所や視界を妨げる場所への取り付けは避けましょう。また、水や油煙などが多い場所に取り付けないようにしてください。水分や油煙が機器内部に入ると、発煙や発火、故障の原因になります。
誤った取り付けや配線によって車両に支障が出る可能性があるため、購入した販売店で確認し、指定された専門の取り付け店で作業を依頼することが重要です。取り付けが可能かどうかは、車両の種類によって異なるため、購入前に専門店で相談しましょう。
デジタルタコグラフ取り付けの流れ
デジタルタコグラフの取り付けは、正しい取り付け方法を理解し、適切な手順ですることが非常に重要です。デジタルタコグラフの取り付けに際する注意点や流れを紹介します。
️取り付け方法
デジタルタコグラフの取り付けには大きく分けて3つの方法があります。1つ目は、インダッシュ取り付けという車両のダッシュボード内に取り付ける方法です。デジタルタコグラフ本体の取り付け穴位置を車両側ブラケットに合わせ、付属品のネジで固定します。
デジタルタコグラフを挿入し、平ワッシャーとネジで両側を固定します。穴位置は調整可能です。2つ目は、オンダッシュ取り付けというダッシュボードの上に外付けのブラケットを装着する方法です。
ダッシュボードにブラケットを固定し、本体の取り付け穴にワッシャーとネジでブラケットを固定します。さらに、ダッシュボードにネジでブラケットを留めます。3つ目は、両面テープを使う方法です。両面テープを使用する場合、十分な粘着力があるテープを使用して本体底面に貼り付けます。ダッシュボードに固定する際には、テープの接着面積が十分であることを確認しなければなりません。
️取り付け時の注意点
作業前には必ずバッテリーのマイナス端子を外してください。マイナス端子を外しておけば、ショートによる感電や火災のリスクを避けられます。また、機器の分解や改造は絶対にしないでください。
内部には電圧の高い部分があり、火災や感電の原因となります。次に、DC12/24Vマイナスアース車専用のデジタルタコグラフは、指定された電圧以外の車両に使用しないでください。指定電圧を無視すると、火災や故障の原因になります。
️ケーブルの取り回しと保護
ケーブルは傷つけたり、無理に引っ張ったり、折り曲げたりしないように注意してください。また、車の金属部分や高温部に接触させないようにし、車体やねじ、可動部に挟み込まないように引き回します。ドライバーのような工具の先で押し込まないことも重要です。
まとめ
デジタルタコグラフの取り付けは、運送業界における重要な役割を担っていますが、自分での取り付けは一定の技術と知識を必要とします。本記事では、取り付け方法の基本的な手順を詳述しましたが、重要なことは正しい手順の遵守と安全性への配慮です。
取り付けには、適切なツール、付属品、そして車両の構造に関する知識が不可欠です。とくに、電気配線や車両の構造に影響を与える可能性があるため、自信がない場合は専門家に依頼することを強くおすすめします。
また、取り付け後のチェックも重要であり、すべての電装品が正常に動作しているかを確認する必要があります。自分での取り付けが可能かどうかは、個々の技術レベルや経験によって異なりますが、安全性を最優先に考えて判断してください。
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