アナタコにはどんな種類がある?チャート紙の違いや入れ方を解説!
タコグラフは車両がどのように走行しているか把握するための計測機器です。チャート紙と呼ばれる専門用紙に走行データを直接書き込む方式のタコグラフを特に「アナログタコグラフ(アナタコ)」と呼びます。操作が簡単で、デジタコに比べて安価という特徴があります。今回はアナタコの種類と、チャート紙の違いや入れ方について解説します。
アナタコは大きくわけて2種類
タコグラフは「法定三要素」と呼ばれる速度、距離、時間を記録する機器です。走行データをデジタルデータで記録するデジタコ(デジタルタコグラフ)に対し、チャート紙と呼ばれる専門用紙に記録針が接触して運行記録を管理するタイプのタコグラフをアナタコ(アナログタコグラフ)と呼びます。
このチャート紙は感圧式で、走行速度に応じて鉄針が上下に動いて紙を擦ることで折れ線グラフを描く仕組みです。グラフは縦軸が速度、横軸が経過時間の2要素を描画し、走行距離は速度と距離の積から判断します。
このチャート紙は通常24時間に1回転します。アナタコは対象となる車両を出発させる際に、タコグラフにチャート紙をセットし、一日の稼働を終えた時点でチャート紙を取り出し、管理者に提出します。ドライバーはチャート紙を機器にセット、取り出しするだけなので使いやすく、ランニングコストはチャート紙のみに発生するため、安価に運用できるのが特徴です。
このアナタコは大きく分けて「丸型アナタコ」と「平型アナタコ」の2種類あります。名称は機器の形が由来し、丸型アナタコは文字通り丸い形のメーターで、平型アナタコは丸型に比べて小型で薄く、四角い形をしています。
両者の違いは設置される場所にもあります。丸型アナタコはスピードメーターの裏側に搭載され、メーター部分を取り外して、内部に運行記録用の丸型のチャート紙を取りつけます。そのため速度計一体式とも呼ばれます。もっともシンプルなタイプのタコグラフとして、様々な場面に使用されているのが特徴です。使用するチャート紙は1日用(24時間)以外に7日用(1週間)があり、業務条件によって使い分けができます。
平型アナタコは1DIN(ドイツの工業規格。幅180mm・高さ50mm)とも呼ばれます。丸型アナタコに比べて薄くて小型という特徴のため、場所をとらずに設置できるというメリットがあります。そのため多くの車種に設置できることと、チャート紙の交換が簡単にできる点が魅力です。
アナタコのチャート紙
アナタコのチャート紙の規格はCDやDVDと同等のサイズです。使用する際には導入している製品に対応する用紙を用意する必要があります。チャート紙は10枚から100枚入りで販売されており、価格は500円から1500円程度です。
1日分(24時間)または7日分(168時間)が一般的ですが、製品によっては3日、4日、5日といった日数に対応したものも存在します。対象となる車両の走行距離によって使い分けします。
アナタコのチャート紙は記録対象の日付やドライバー名などの情報を書き入れた状態で、会社で保管します。データをコンピュータに取り込む際にはチャート紙から走行時間と走行距離を読み取り、加工入力する必要があります。チャート紙自体は日報替わりに取り扱われ、道路交通法や貨物自動車運送事業輸送安全規則により過去1年間分を保存することが義務づけられています。
アナタコのチャート紙の入れ方
丸型アナタコは速度計の裏に設置されているという仕組み上、チャート紙を入れる際には速度計の取り外しと再取付けという手間がかかります。
具体的には、速度計を手前に引いたり、釜を開けたりするなどして、リングなどの器具を外し、チャート紙をはめて固定するという手続きが必要です。もちろん開けた釜や外したリングなどを元に戻すことも必要です。チャート紙を取り出すときにも同様の手続きが求められます。
平型アナタコは本体に挿入されているカートリッジを引き出し、カートリッジにチャート紙を装着後、本体にカートリッジを戻してつかいます。
タコグラフはどんどん進化している
タコグラフを解析することで作業、経済的運行、労務時間の3つが正常に行えているか分析できます。作業分析では無駄な作業時間を抽出したり、早着・延着を把握したりすることで、ドライバーがより効率的に勤務できるよう管理に役立てられます。
経済運行分析では、法定速度や社内規定速度をどれだけ遵守しているか、無謀運転していないかを把握し、燃費の良い走行方法に指導ことができます。また、労働時間を分析することで作業時間と運転時間を正しく把握し、超過労働を防ぎ、コンプライアンスを遵守した管理を実現します。
タコグラフにはアナタコ以外にも既に普及が拡大しているデジタコ(デジタルタコグラフ)があります。こちらはアナタコが取得するデータ以外にも、GPSによる位置情報やエンジン回転数、急加速・急減速などの情報も取得できます。国土交通省では将来的に、デジタコをさらに高機能化させた次世代型運行記録計「スマートタコグラフ」(仮称)の普及を目指しています。
現時点でのスマートタコグラフの構想は、データの記録にクラウドを利用することを想定しており、記録できるデータ量も増えます。これによって、遠隔地での運行管理や支援、ドライバーの運転特性を学習しフォローするシステムの開発、緊急時に自動運転に切り替わりブレーキを作動させるなどの機能が実現するかもしれません。
まとめ
アナタコ(アナログタコグラフ)の特徴について解説しました。アナタコはチャート紙と呼ばれる専門用紙に記録針が接触して運行記録を管理するタイプのタコグラフです。丸型と平型の2種類があり、丸型は速度計の裏側に搭載され、チャート紙のセットには速度計を取り外す必要があります。
平型は丸型よりも小型でスリムなため、さまざまな車種に設置できます。カートリッジにチャート紙をセットし、本体に挿入して使用します。タコグラフの進化で、事故リスクやドライバーの負担の減少が期待できます。
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